ホールドアップ問題：部品取引における関係特殊的投資
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本稿の目的は、不完備契約における主要課題の一つであるホールドアップ問題について、GM（自動車メーカー）によるフィッシャーボディー（車体サプライヤー）の吸収合併に至る経緯を下敷きとして、会計上の計算を行うことなく、要点を明確にすることである。契約の締結にあたり、あらゆる事態に備えて条件を明文化することは困難であり、契約条項には曖昧な取り決めが残ってしまうだろう。このような契約を不完備契約という。ホールドアップ問題とは、一般に、契約の不完備性に起因する過小投資のことであり、本稿では部品取引における関係特殊的投資を取り扱う。本稿における考察が読者に求める数学の知識は関数$y=x^2$の微分である。2次関数の最小値を求めることができれば、微分を知らなくても本文を読み進めることはできる。Appendixには、取引費用の経済分析に関する概説とともに、GMとフィッシャーボディの事例を簡潔にノートした。
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【書誌情報】
ページ数：16ページ
サイズ：A4
言語：日本語
商品番号：KBSP-03141
書誌コード：3193
登録日：2024/6/5
